WARAKUSHA(和楽舎設計工房)の所属している
一般社団法人 日本医療福祉建築協会(JIHa)
にて、病院施設の建築講座がオンラインにて開催されます。
協会のページよりお申込みいただけますので、
ご興味のある方はぜひご確認くださいませ。
↓(クリックでページへ移動します)
2021年6月5日(土)web配信にて
WARAKUSHA(和楽舎設計工房)の所属している
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2021年6月5日(土)web配信にて
こんにちは。
スタッフ 里沙です。
先日、
佐渡裕/反田恭平コンビが浜松に来られたので、
コンサートを聴きに行ってきました。
佐渡裕さんの華やかでダイナミックな指揮と
反田恭平さんの筋肉質なピアノが見事にマッチしていて、
終始大感激でした!
演目で言うと
ラフマニノフを2本も弾くコンサートは非常に珍しく、
お二人の並々ならぬ体力・気迫に
畏敬の念がいまだ止まりません。
さて、今回の会場
「アクトシティ浜松 大ホール」の
建築的なこともご紹介したいと思います。
会場の撮影はNGでしたが
今回のホールは
「プロセニアム形式」といって、
ステージが額縁のようなもので縁取りされ、
客席と仕切られているタイプです。(画像は他会場)
違ったタイプのホールには、
客席とステージが一体となった「オープン形式」があります。
プロセニアム形式のホールは
客席から絵画を見るように額縁状の舞台を視聴するため、
非日常感が味わえるというメリットがあります。
オペラやバレエ、歌舞伎にもこの形式が適しています。
一方でオープン形式に比べて
音響的にも舞台と客席とが分離されてしまうという
デメリットが。
このデメリットに、ホールでは
建築・設備の両面で対策されています。
まずは建築面。
これは多くのホールに共通する仕掛けですが、
舞台側では音を反射し、
客席側では舞台からの距離や角度によって
正反射、乱反射、吸音の建材を使い分け、
最適な音響が得られるよう設計されています。
アクトシティ浜松の大ホールでは、
舞台の天井機構は可動式になっており、
公演のタイプに応じた反射板の取付ができるようになっています。
また、客席の壁の凹凸は音を適切に拡散させるためです。
カサカサ音のする服を着ていくと、
想像以上に音が響くことがあるので要注意です。
ちなみに設計時には、
客席の椅子張り布や観客の服による吸音も計算されます。
冬のコンサートでは、吸音しすぎを防ぐために
クロークにコートを預けてください、という公演も...。
そして設備面。
アクトシティでは地元・ヤマハに関連して、
ヤマハサウンドシステム(株)の電気音響技術
「音場支援システム」が用いられ、
空間や公演の用途に応じた音響制御ができるようになっています。
伝統的なクラシック音楽も
現代の技術でどんどん良い音が聴けるようになっており、
これからもさらに進化するのでしょうね。
今回のコンサート。
コロナ渦で何かとリモートが多いなか、
生の音の振動のありがたみ、
演奏者の方々の熱気、
そして佐渡さんの面白トークを
身体いっぱいに感じました!
(スタッフ:里沙)
参考: アクトシティ浜松 大ホール
こんにちは。
スタッフ 里沙です。
先日とある照明関係のセミナーで、
気象予報士さんによる自然光の色の話を伺いました。
日本の街を彩る照明も
高度経済成長時代はカラフルなネオン系が目立っていましたが、
エシカル、サステナブルといった地球にも人にも優しい要素が
改めて見直されている今、
よりナチュラルな色が選ばれるようになっているのは
皆さんも実感されているかもしれません。
このような社会的背景から、照明計画を立てるにあたり
今一度自然界の仕組みを知っておこう、
という趣旨のセミナー構成だったのです。
日常生活の中で「自然光」と聞くと、
私はつい青空や日中の白っぽい光で
想起が終わってしまうのですが、
セミナーを聞いて、
自然光にもあらゆる美しい色彩があることを
徐々に思い出してきました。
たとえばこちら。
これはイタリア・フィレンツェに行ったとき、
早朝ランニングで感動して撮った空なのですが、
このような幻想的な空が見られる時間帯は
日の出前や日の入り後。
「マジックアワー」と呼ばれたりしています。
日本語では「薄明(はくめい)」といい
太陽の段階別に3種類に分けられます。
1.天文薄明
日の出前・日の入り後 約90分時点。
空の明るさが星明かりよりわずかに明るい程度。
2.航海薄明
日の出前・日の入り後 約60分時点。
地平線、水平線を視認できる目安。
3.市民薄明
日の出前・日の入り後 約30分時点。
市民(皆)が照明なしに外で活動できる明るさ。
フィレンツェの写真のようなピンク~紫の空の色は、
「市民薄明」の時間帯によく見られるそう。
太陽には様々な色の光が混ざっているのですが、
色によって光の波長に長短があります。
(資料:東邦大学 生物分子科学科「高校生のための科学用語集」)
昼間の空が青いのは、
先に波長の短い青系の光が大気層に届き
強く散乱しているからなのだそう。
一方で太陽の位置が低い「薄明」の時間帯は
大気中を通る太陽光の距離が長いため、
波長の短い青系の光が私達の目には届かず、
波長の長い赤系の色だけが見えるのだそうです。
「薄明」の写真でもうひとつ。
こちらは昼の青空でなく、
「航海薄明」と「市民薄明」をまたぐ時間帯の空です。
この時間帯の空で建物写真を撮ると
とても美しく映るとのことで、
私達のお願いしている写真家さんが
朝4時30分集合で撮影してくださったものです。
カラフルながら
日の出前の静けさや神聖な感じが表現された、
とても表情豊かな写真です。
色彩も造形も佇まいも、
私達人間は自然には到底かないませんが、
共に惹き立て合えるような建築づくりに携われるよう
自然と仲良くしながら精進したいと思います。
さしあたり、今日の空も楽しみです。
(スタッフ:里沙)
こんにちは。
スタッフ 里沙です。
私の趣味はマラソンで
以前は月間200kmほど走っていたのですが、
最近はめっきり距離が減りました。
そんな中、春も近づく来月に
建築家の隈研吾氏デザインの
ランニングシューズが出ると知り、
画像で一目ぼれして発売日を待っているところです。
それはこちら。
アシックス「METARIDE AMU」
新色サンドベージュ
日本の竹細工の伝統技法である
「やたら編み」
を採用したデザイン。
面ではなく線で人体を支える構造です。
また、ランニングシューズの「常識」である
靴ひもが無いとのことで、
どうやって足にフィットさせるのだろう?
と今から興味津々です。
隈研吾氏は建築もシューズも
「大地と人を結ぶ接点」であることを見出した上で、
シューズは建築以上にその核心に迫れる
「最小の建築」としてデザインに取り組まれたようです。
実は建築家が靴をデザインすることは過去にも度々あり、
デザインと構造が密接に関わるなど共通点が多いことが想像できます。
なかにはこんな超絶技巧を駆使したものも。
▲UNITED NUDE
建築家:レム・D・コールハース
▲UNITED NUDE(コラボ作品)
建築家:ザハ・ハディド
「素敵な靴は、あなたを素敵な場所に連れて行ってくれる」
というフランスの諺があります。
ランニングシューズでもヒールでも、
自然と一体になり
歩き、暮らし、生きる。
人間本来の姿にどんどん近づいて、
強くしなやかに進んでいきたいな...と思う今日この頃です。
(スタッフ:里沙)
出展: