こんにちは。
スタッフ 里沙です。
以前ブログで
「フォント(書体)」のユニバーサルデザイン
についてご紹介しましたが、
今回は文字の色使いについてのお話しです。
様々な色使いが楽しめるインテリアや建築の中でも、
公共的に利用する空間では
案内表示などの色づかいには特に注意が必要です。
一般に、高齢の方対策としては
似た色同士の組み合わせを避け識別しやすいようにしますが、
生まれつき持っている色覚によって
特定の色が見分けられない方の対応策も、
十分に考慮して設計を行います。
生まれつき色覚異常を有する人は
国内に350万人いると言われており、
日本人男性の5%、女性の0.2%
という割合のようです。
ちなみに日本人男性の血液型AB型の割合も5%。
決して珍しい話ではないのですね...。
色覚異常は1型から3型までに分類され、
中でも日常生活への影響が大きいとされるのが
1型・2型と言われています。
1型も2型も「赤」と「緑」の色が
似たように見えるのが共通点で、
それに加え1型は赤色が黒く目立たなく見える
傾向にあります。
一番目立つ色として多用される「赤」ですが、
1型色覚の方にはこんな風に見えています。
2型はどうかと言うと、このような感じです。
緑系、赤系どちらも褐色がかって見えているのが
おわかりいただけるかと思います。
このような見え方の対策として、
・文字の周りを目立つように囲う
・背景と文字の明度差をつける
ことをすると、各段に見やすくなります。
さきほどの1型・2型の例の改善案です。
いかがでしょうか。
建築のイメージを左右する色づかい。
プロジェクトのコンセプトに沿った
ラインナップであることはもちろん、
建物を利用する方の安全・安心のためにも
ストレスのない設計を心がけていきたいものです。
ユニバーサルデザインについてのコラムはこちら
↓
個人病院のユニバーサルデザイン
【第1回:「すぐわかる」デザイン】
個人病院のユニバーサルデザイン
【第2回:「安全」なデザイン】
個人病院のユニバーサルデザイン
【第3回:「安心」なデザイン】
(スタッフ:里沙)