こんにちは。
スタッフ 里沙です。
突然ですが、
「恐怖症」として自覚していること、
あなたにはありますか?
実は先日初めて
「星空が怖い」
という方に出会いました。
暗い場所も狭い場所も平気だけれど、
壮大な宇宙を感じると
恐怖を感じるのだそうです。
私が恐怖に感じているものは
今のところありませんが
(虫は大の苦手)、
ひょっとしたらこの先
新たに出てくるかもしれません。
同業者の中には、
「足場に上るようになって
高所恐怖症かもと気付いた」
「床下に潜ったら
閉所恐怖症ぎみだと自覚した」
など、
仕事を始めてから
発覚(?)した人もいます。
「恐怖症」とまで呼ぶべきかはさておき、
このあたりのことは
建築を設計する上でも
見過ごすことはできません。
例えば寝室の計画。
「広すぎると落ち着いて眠れない」
という方もいれば、
「狭く暗い部屋では怖くて寝られない」
方もいます。
そもそも
広さ、狭さ、暗さは主観の問題。
定義も十人十色ですものね。
他にも内装を決める際に
「木材の節目が目玉のようで怖い」
「壁材の凹凸を見ていると怖い」
というお施主様も、珍しくありません。
そしてどの事柄も、
最初からお施主様が
教えてくださるケースは
とても稀です。
なぜなら、
ご自身もそれまで自覚せず
過ごして来られたから。
日常生活では
無意識に見ないようにしたり、
避けて通ったりしていたことに、
新しい空間の計画を通じて
直面することがあるのです。
サンプルやスケッチ、模型を前に
新しいご自分を発見される場面に
何度となく遭遇しました。
「星空が怖い」方との出会い。
私という個人としても
設計者としても、
「星空=ロマン」
「眠る=コンパクトな空間」
「木目=自然の癒し」
といった
論理の直結に逃げないのはもちろん、
きちんと相手を見て聞いて知った上で
プランの提案を導き出すことが
とても大切だなぁ、と
改めて思い直す良い機会になりました。
(スタッフ:里沙)