こんにちは。
スタッフ 里沙です。
設計事務所で働いてもうすぐ3年。
実は今年、大学受験以来...20年ぶりの「受験生」生活を送っています。
控えている試験は「一級建築士」。
実務経験2年以上で試験に合格すれば、
晴れて一級建築士デビューを果たせるのです!
※取得要件は経歴により異なります
試験は7月の学科試験と10月の製図試験の2段階構成で、
先日、無事に学科試験の合格通知が来ました。
ひとまず、とてもホッとしました...。
学科試験は5科目で、こんな構成になっています。
①計画
・建築・都市の歴史・地理、デザイン理論、経済・時事問題
・各所の適切な面積や寸法
②環境
・自然環境、設備、省エネなど
③法規
・建築基準法と、関係法令
④構造
・構造計算、部材のサイズや強度など
⑤施工
・工事現場の監理基準(施工上の基準や申請・許可関係など)
ほとんどは専門的な内容ですが、
中にはとても身近な問題も出てきます。
たとえばSDGsについて。
正誤問題で、正解の選択肢として
「SDGsは、誰一人取り残さない、持続可能でよりよい社会の実現を目指す世界共通の17の開発目標からなり、その目標の一つに【持続可能な都市】がある。」
というものが出題されました。
...これは本番の第一問で出たのですが、過去問に比べるとやや異色で、
緊張からか
「あれ?目標の数って17だっけ?」
と迷ってしまいました。
無事、正気に戻れて良かったです...。
京都・奈良などの古都が好きな方ならサクサク解けそうな問題も出てきます。
不正解の選択肢として
「築地塀(ついじべい)とは、一般に、方形の平瓦を並べ四隅を釘留めし、目地に漆喰を盛り上げた外壁仕上げである。」
とあります。
これは「築地塀(ついじべい)」でなく「なまこ壁」の説明です。
「なまこ壁」なら私は奈良の「大和文華館」が日本一素敵だと思っているのですが、
その「なまこ壁」がこちらです。
北欧を感じさせるようなグリーンの発色が、奈良の盆地の空の色に合っているのです。
(設計した建築家:吉田五十八 氏)
ちなみに「築地塀(ついじべい)」はこのような塀です。
二条城や京都御所、三十三間堂などもこのスタイルです。
一級建築士の試験も制度変更などの過渡期で、
出題の傾向も変わりつつあるようです。
どうあれ、どんな大規模な建物も設計できる資格。
せっかく日本の設計事務所で建物のデザインに携わる人生、
やっぱり欲しい!の一言に尽きます。
私にとっては大・大挑戦ですが、
10月の製図試験まで、全力で駆け抜けます!
(スタッフ:里沙)